「ひまわり」はフィンセント・ファン・ゴッホの静物絵画シリーズ。ひまわりシリーズは2つある。
初期シリーズは1886年から1887年頃にパリで弟のテオと住んでいるときに制作されたもので、土の上にひまわりの花が寂しげな雰囲気で置かれた作品群である。後期シリーズはアルル滞在時の1888年制作されたもので、花瓶に活けられたひまわりの花束を描いた作品群である。種子頭の質感を出すように両方のシリーズとも絵の具を厚く塗布して描かれている。
ゴッホにとってひまわりとはユートピアの象徴であったとされている。しかし、ほかの静物画作品に比べるとゴッホの主観や感情を作品に投影させることに関心がなかったと見られている。ひまわりシリーズの制作は、ゴッホの友人だったゴーギャンと関わりの深い作品で、特に後期は自身の絵画技術や制作方法を披露することを目的に制作されていたという。