カテゴリ:ルネ・マグリット



【作品解説】ルネ・マグリット「ためらいのワルツ」
作品解説 · 02日 8月 2023
ルネ・マグリットの未公開作品『ためらいのワルツ』が10月19日に、パリのサザビーズで行われる近代美術オークションにて競売にかけられることとなりました。このシュルレアリスム絵画は、マグリット作品を象徴する作品であり、1,000万ユーロから1,500万ユーロの値がつくと予想されています。 この絵画は、10月19日のオークションに先駆けて、パリ、ニューヨーク、ブリュッセル、ロンドンで展示されます。一般公開されるのは、1979年にベルギーのイシー・ブラショ画廊で展示されて以来であり、その後はベルギーの3つの個人コレクションに所属していましたが、サザビーズに売却を委託されることとなりました。 『ためらいのワルツ』は、1955年にルネ・マグリットによって制作された油彩作品です。 マグリット独特の白い雲で覆われた広大な青空の背景に、影のある2つの仮面を被ったリンゴが描かれています。リンゴはマグリット作品の特徴的な主題であり、彼はリンゴをモチーフにした作品を数多く制作していました。
【美術解説】ルネ・マグリット「視覚美術と哲学の融合」
アーティスト一覧 · 11日 1月 2023
ルネ・フランソワ・ギスラン・マグリット(1898年11月21日-1967年8月15日)はベルギーの画家。シュルレアリスト。 ある物体が、現実的にはありえない場所に置かれていたり、ありえないサイズで描かれる手法デペイズマンをたくみに利用するシュルレアリスト。 初期はエロティシズムや女性を主題とした作風だったが、1930年代以降になると、ほかのシュルレアリストに比べて内面的な表現はかなり抑制され、「白紙委任状」のような錯覚を取り入れただまし絵作品や、「イメージの裏切り」のような哲学的要素の高い理知的な表現が際立つようになる。 そのため哲学者のミシェル・フーコーをはじめ、多くの美術関係者以外の知識人にも人気が高い。また、具象的でインパクトが強い絵画でもあるため、サルバドール・ダリ同様、のちのポップカルチャーへの影響も大きい。 シュルレアリスムのリーダー、アンドレ・ブルトンと対立があったものの、生涯シュルレアリスムの表現思想には忠実。またポップ・アート、ミニマル・アート、コンセプチャル・アートなどアメリカ現代美術に大きな影響を与えている。

【作品解説】ルネ・マグリット「山高帽の男」
作品解説 · 29日 12月 2022
《山高帽の男》は、1964年にルネ・マグリットによって制作された作品。シモン・ウィザーズ・スワン蔵に所蔵されている。 《人の子》と同じく山高帽をかぶった男性が描かれている。リンゴが顔の前にある《人の子》と異なり、本作品では鳥が男性の顔を隠すように横切っている。 男性側からみて左から右へ、つまり明かりの方へと飛び立っていく鳥だが、男性の顔の表情は隠れてしまっている。また、《人の子》よりも顔全体が隠れてしまっている。
【作品解説】ルネ・マグリット「若さ」
作品解説 · 29日 12月 2022
《若さ》は、1924年にルネ・マグリットによって制作された作品。バークレー美術館に所蔵されている。 ブリュッセルの美術学校に在籍していたころ、マグリットは、印象主義、フォービズム、ネオ象徴主義を代わる作品を模索していた。マグリット自身が『探求』と呼ぶ時代である。 しばらく続いた抽象の時代、マグリットは新造形主義とオルフィスム(抽象画)のあいだを揺れ動き、1924年に、色のプリズムのもとで都市を象徴する記号のあいだを女と船のシルエットが交差する作品を制作した。 なお、キュビスム的なマグリットの作品はこれで最後となる。

作品解説 · 29日 12月 2022
《不許複製》は1937年にルネ・マグリットによって制作された油彩作品。ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館が所蔵している。...
【作品解説】ルネ・マグリット「鳥を食べる少女」
作品解説 · 29日 12月 2022
「鳥を食べる少女(娯楽)」は、1927年にルネ・マグリットによって制作された油彩作品。マグリット作品の中でもグロテスク要素の強い。岩山の前に4羽の「死んだ鳥」が飛んでいる情景が描かれた作品「殺人スカイ」の姉妹作品に当たる。 ある日、マグリットは、鳥型のチョコレートを食べている妻の姿にインスピレーションを受け、若い女性が「生きた鳥」を食べている絵が浮かんだという。

【作品解説】ルネ・マグリット「リスニング・ルーム」
作品解説 · 29日 12月 2022
「リスニングルーム」は1952年にルネ・マグリットによって制作された油彩作品。1952年版は現在テキサス州ヒューストンのメニル・コレクションが所蔵している。1958年版は個人蔵となっている。 ある物体を本来あるべきところから、別のところへ移すことで新しい美やイメージを創り出す「デペイズマン」方法を利用した代表的な作品で、巨大化した緑のリンゴが部屋いっぱいに配置されている。1952年版は背景が木製の床と白のトリム、そしてガラス窓となっているが、1958年版はアーチ型の窓と灰色のレンガ造りの部屋に変更されている。
【作品解説】ルネ・マグリット「偽りの鏡」
作品解説 · 29日 12月 2022
《偽りの鏡》は、1928年にルネ・マグリットが制作した油彩絵画。3バージョンあるうちの1枚。 オリジナル版は、1928年にフランスのル・ペルルー・シュル・マルヌで描かれたもので、現在はニューヨーク近代美術館がマン・レイから購入して所蔵している。 巨大な人間の眼球がキャンバス全体を覆っている。この作品は、眼球が本来属する顔という文脈から切り離し、眼球だけが独立した状態を鑑賞者に提示することで、鑑賞者を困惑させる。 さらに、虹彩の部分に空を描くことで、さらに鑑賞者は困惑する。普段は無関係なものを並置するデペイズマン手法は、マグリットの作品の多くに見られる特徴である。 1935年に《偽りの鏡》のセカンドバージョンが制作されている。サイズは19×27cmのキャンバスに描かれた油彩作品で、個人が所蔵している。 1952年に制作した3番目の《偽りの鏡》の紙版ガッシュは、2010年のオークションで 373,250ポンドで落札された。

【作品解説】ルネ・マグリット作品一覧「山高帽、りんご、シュール」
作品解説 · 29日 12月 2021
パイプ、山高帽の男などの作品で知られるルネ・マグリットの作品を解説します。
【作品解説】ルネ・マグリット「水平線の神秘」
作品解説 · 23日 11月 2020
「水平線の神秘」は、1955年にルネ・マグリットに制作された油彩作品。 作品には一見すると同一人物にみえる山高帽をかぶった3人の男性が描かれており、それぞれが異なる方向を向いている。水平線はうっすら光がかっているので夜明け前か日没後かである。また空には、それぞれの人物の上空に三日月が描かれている。 マグリットは絵について、男が3人いれば3人それぞれが月に対して独自の概念を持っている。しかし一方で、三日月はまぎれもなくひとつしか存在しない。だからそれぞれ違う方向(概念)を向いている3人の上に同じ月を描いた。ひとつなのか、3つなのか、これは哲学的問題であると説明している。

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