17日 5月 2020
ドナルド・クラレンス・ジャッド(1928年6月3日-1994年2月12日)はアメリカの美術家。ミニマリズム・ムーブメントの中心的人物であり(彼自身はミニマリズムという言葉を否定している)、戦後のアメリカ美術に最も変革をもたらした芸術家の1人。
ジャッドはこれまでのヨーロッパの彫刻の表現を根本的に変革し、近代彫刻の新しい流れを決定づけた事で一般的に知られる。アルミニウムやコルテン鋼など産業素材と呼ばれるものを芸術に導入し、抽象的な彫刻を制作。色彩、形態における純粋性、空間と作品の関係性を追求した。
ジャッドは、これまでの物語や象徴のための芸術を脱して、制作された物体が周囲の環境と関係づけられずに、作品が自律する純粋芸術を目指した。そのため作品にタイトルを付けることはなくほとんどが「無題」であり、また、キュレーターの企画によって作品が意味づけられて展示したり、時代を俯瞰する展覧会への出品を拒否していた。