09日 8月 2018
ナビ派は1890年代のフランスにおける後期印象派の1グループ。ヘブライ語で「預言者」を意味する「ナビ」という言葉を用いて、自らを新しい象徴的、主観的な芸術の創始者と主張した。ファイン・アートだけでなく、ポスター、舞台芸術、グラフィック・アートなど幅広い領域で活動しているのが特徴である。
ナビ派の様式のルーツはポール・ゴーギャンであり、彼に教えを受けたポール・セリュジェが仲間たちを集めて形成した。当初は近代美術と文学の両方に興味があったグループで、彼らの多くは1880年代後半にパリにあったロドルフ・ジュリアンの美術学校(アカデミー・ジュリアン)の生徒だった。代表的な画家はポール・セリュジェ、モーリス・ドニ、ピエール・ボナール、エドゥアール・ヴュイヤールである。
ナビ派の画家たちはゴーギャンの総合主義を中心として、ポール・セザンヌの古典的な造形性や抽象性、オディロン・ルドンの象徴主義などの内面的表現にも影響を受け、対して自然主義や写実主義を否定していた。。