18日 12月 2019
束芋(1975年生まれ)は日本の映像インスターレション作家。現代美術家。
キッチン、サラリーマン現代日本の日常風景における象徴的なイメージをモチーフにした浮世絵のような手描き線画のアニメーション作品で知られる。
なお、アニメーションを使ったインスタレーションで映像作家やアニメーション作家とは異なる。映像を表現手段の中心にして、映像周囲の空間にさまざまな演出をしかけるインスタレーション空間が束芋の基本的な表現方法である。
たとえば、2009年の作品《団地層》は横浜美術館の個展にあわせて制作された作品で、横浜美術館のエントランスに映写できるように制作されており、その内容は個展で紹介されるほかの作品のいろんな要素を凝縮したものでもある。
こうした表現のため、映像作家やアニメーション作家ではなく、束芋は一般的に「現代美術家」として表記される。
束芋の代表作は第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2007年)で発表した《dolefullhouse》である。自身の内面、あるいは現代の日本社会に潜在する複雑な諸相を表象化した映像作品で国際的に注目を集めた。