無題(1982年)
バスキア作品で最も高額な絵画
概要
作者 | ジャン=ミシェル・バスキア |
制作年 | 1982年 |
メディウム | キャンバスにアクリル、スプレー、オイルスティック |
ムーブメント | 新表現主義 |
サイズ | 183.2 cm × 173 cm |
所蔵者 | 前澤友作 |
《無題(1982年)》は、ジャン=ミシェル・バスキアが1982年に制作した絵画。本作は、これまで購入されたバスキア作品の中で最も高価な絵画で、2017年5月、サザビーズのオークションで前澤友作が1億1,050万ドルで落札した。
また、アメリカ人アーティストの作品としてはアンディ・ウォーホルがオークションで記録した「Silver Car Crash (Double Disaster)」(1963年)の1億500万ドルを上回り、史上最高額を記録した。
制作年である1982年は、バスキアのキャリアにおいて最高潮の年とみなされており、オークションで最も高く売れるバスキアの絵画の大半は、1982年作である。
《無題》は頭蓋骨を描いており、青の背景に赤、黄、白の筋が入った黒の筆致で構成されている。
《無題》は、もともとは1982年に4,000ドルで販売されていた。ニューヨークのAnnina Nosei Galleryが所有していたが、その後Phoebe Chasonが所有し、1982年にアレキサンダー・F・ミリケン社に移る。
1982年6月から7月にかけて、ニューヨークのアレキサンダー・F・ミリケン社で開催されたグループ展「ファスト」に出品された。
1984年にクリスティーズのオークションでジェリー&エミリー・スピーゲル夫妻が20,900ドルで落札したあとは、公の場で展示されることはなかった。
2017年5月、サザビーズのオークションで、前澤友作が1億1,050万ドルで落札。販売前の見積額6,000万ドルを大きく上回り話題となった。
《無題》を描いた当時21歳だったバスキアは、1億ドルの大台を超えた最年少のアーティストであり、また、1980年以降に制作された作品の中で1億ドル以上で落札された最初の作品でもある。
前澤友作が購入した後、2018年にブルックリン美術館とシアトル美術館に貸し出されており、2019年に森アーツセンターギャラリーの『バスキア展 メイド・イン・ジャパン』で貸し出されている。
前澤は故郷の千葉に現代美術館を開設する予定で、その際にはこの絵を他の美術コレクションとともに収蔵する予定となっている。
■参考文献
・https://en.wikipedia.org/wiki/Untitled_(1982_painting)、2021年12月2日アクセス