沈黙の眼 / The Eye of Silence
SF作家に多大な影響を与えた絵画
概要
作者 | マックス・エルンスト |
制作年 | 1943-1944年 |
メディウム | 油彩、キャンバス |
サイズ | 110 cm × 143 cm |
コレクション | セントルイス・ワシントン大学 |
《沈黙の眼》は、1943年から44年にかけてマックス・エルンストが制作した絵画。のちにSF作家の多くに影響を与えた作品として知られている。
デカルコマニーという技法を用いて、キャンバス上に気まぐれなテクスチャーを作ったあと、それを岩盤や動物、植物、建築物の形に作り変えている。
この作品について「厳粛な空の下、岩のように硬いものとゼラチン状のものが共存する原初的な風景」と批評されている。
また、「一部は植物、一部は岩石、一部は宝石をちりばめたバロック宮殿。動物、鉱物、植物が融合したこの作品は、骨、布、羽、石などの質感を持ち、中景の湖や裂け目は、空に向かって非論理的に置かれた岩から削り出されている」と評されている。
この絵の一部(左上)は、1958年に出版されたSF小説『A Case of Conscience』のペーパーバック版の表紙絵として使用された。
イギリスのSF作家J・G・バラードもこの絵に影響を受け、バラードの1970年の小説『The Atrocity Exhibition』の主要な資料の1つとなった。
■参考文献
・https://en.wikipedia.org/wiki/The_Eye_of_Silence、2021年12月17日アクセス