浴室で悪夢を引き起こすネズミ
ロックダウン中に制作されたインスタレーション
概要
『浴室で悪夢を引き起こすネズミ』は、バンクシーが2020年4月15日にインスタグラム上で発表した作品。
新型コロナウイルスの影響で世界中でロックダウンが起きているさなかに発表したもので、ストリート・アートではなく、屋内のユニットバス内で制作されたインスタレーション作品となっている。
5枚の写真から構成されており、見た限りでは9匹のネズミがいる。
・ライトの紐にぶらさがっている1匹のネズミ
・鏡の額縁に乗っている1匹のネズミ
・タオル掛けにぶらさがり歯磨き粉のチューブを踏みつける1匹のネズミ
・トイレットペーパーのロール上を走っている1匹ネズミ
・ボトルラック上で消毒液で手を洗っている1匹のネズミ
・鏡を片側に押し倒そうとしている2匹のネズミ
・赤い口紅でロックダウンの日数を数えている鏡に映り込んだ1匹のネズミ
・便器のふた描かれた小便している1匹ネズミ
写真左下にはアーチ状のネズミの穴も描かれており、そこからトイレットペーパーで作られた道を通ってネズミが暴れはじめたように見える。
また、投稿された記事には「私が家で仕事をしていると妻が嫌がる」というコメントが添付されている。
ネズミは、バンクシーの作品によく見られるモチーフの1つで、資本主義と浪費に対するバンクシーの批判の寓意と見なされている。
日本で唯一現存しているバンクシーの作品は、東京・日の出に描かれたネズミをモチーフにした作品《東京2003》である。この作品に対し、当時の東京都知事の小池百合子は「東京への贈り物かも?」とコメントしている。
あのバンクシーの作品かもしれないカワイイねずみの絵が都内にありました! 東京への贈り物かも? カバンを持っているようです。 pic.twitter.com/aPBVAq3GG3
— 小池百合子 (@ecoyuri) January 17, 2019