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【作品解説】サルバドール・ダリ「雨降りタクシー」

雨降りタクシー / Rainy Taxi

マネキンと自動車を使った超現実オブジェ


概要


「雨降りタクシー」は、1938年にサルバドール・ダリによって制作された巨大超現実オブジェで、腐ったマネキンが乗車したタクシー。オリジナル版の改造版が現在、スペインのカタルーニャ、フィゲラスにあるダリ劇場美術館に常設展示されている。

雨が降るタクシー車内に不気味なマネキン


「雨降りタクシー」は、パイプシステムで雨が降るようになっているタクシー車内に何百匹ものカタツムリをはわせたマネキンが乗っているという設定である。

 

本物の車に二体のマネキンが乗車していました。運転者の男の頭はサメにかみつかれたような状態になっている。後席にはイブニングドレスを着用し、髪が乱れた状態になっている女性が座っている。彼女の身体にはカタツムリがたくさんはっており、周りにはレタスやチコリーの葉が巻き付いている。

パリ国際シュルレアリスム展出品作


本作は、1938年にパリのボザール画廊で開催された「シュルレアリスム国際展」の出品作品である。この企画の主催者はアンドレ・ブルトンとポール・エリュアール、マルセル・デュシャンは展示デザイン、そしてダリは特別顧問だった。

 

画廊の廊下にはシュルレアリストたちが制作した16体のマネキンが展示され、ダリのマネキンが乗車したタクシーである「雨降りタクシー」は会場入口に設置された。

パリ国際シュルレアリスム展会場入口。
パリ国際シュルレアリスム展会場入口。

■参考文献

https://en.wikipedia.org/wiki/Rainy_Taxi、2020年5月27日アクセス