朝が来た / Morning is broken
解体中の空き家にバンクシーの壁画が出現
概要
作者 | |
制作年 | 2023年 |
場所 | ケント州ハーンベイの海辺の町 |
2023年3月16日、イギリス・ケント州ハーンベイの海辺の町にある築500年の農家の空き家の壁に、新しいバンクシーの壁画が現れました。バンクシーのインスタグラムによれば「Morning is broken」というタイトルが付けられています。
「Morning is Broken」と題された壁画には、シルエットの少年がトタンでできたカーテンを開ける少年が描かれています。少年の横には猫のシルエットがあります。
しかし、その後、作品と建物の一部が取り壊されたようです。この建物は、ツタに覆われ、外壁の白い塗装が剥がれ、屋根のスレートがなくなっていた倒壊寸前の空き家になっていました。
土地所有者のカイトウッド氏によれば、この作品は解体作業中の現場に現れたようです。当時、請負業者はアートワークがバンクシーによるものであることを知りませんでした。
解体業者の一人は次のように語っています。「それがバンクシーの作品だとわかって気分が悪くなりました。昨日から解体を始めました。地主は私たちが解体するのを見ていましたが、どちらもバンクシーのものだと知りませんでした」。
バンクシーは建物の解体を前もって知っていたと思われます。その土地は市が所有し、再開発を進めていました。
朝日を浴びているときに子どもがブルドーザーに遭遇して家を破壊されてしまいます。
絵を描いたと同時に撤去されたときのタイミングは、子どもたちに関する重要なメッセージがすぐに隠蔽されるか、忘れられることが多いことを示唆しているのでしょう。
なお、この場所には67戸の住宅を建設する予定があるようです。
■参考文献
・https://www.bbc.com/news/uk-england-kent-64964973、2023年3月17日アクセス
・https://www.artnews.com/art-news/news/banksy-artwork-english-farmhouse-destroyed-1234661214/、2023年3月17日アクセス