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【作品解説】ルネ・マグリット「山高帽の男」

山高帽の男 / Man in a bowler hat

鳥で顔が隠された山高帽の男


概要


作者 ルネ・マグリット
制作年 1964年 
メディウム キャンバスに油彩
サイズ 63 cm x 48 cm
所蔵者 シモン・ウィザーズ・スワン

《山高帽の男》は、1964年にルネ・マグリットによって制作された作品。シモン・ウィザーズ・スワン蔵に所蔵されている。

 

《人の子》と同じく山高帽をかぶった男性が描かれている。リンゴが顔の前にある《人の子》と異なり、本作品では鳥が男性の顔を隠すように横切っている。

 

男性側からみて左から右へ、つまり光方へと飛び立っていく鳥だが、男性の顔の表情は隠れてしまっている。また、《人の子》よりも顔全体が隠れてしまっている。

 

目は見えないが、代わりに鳥の左目は見えている。1964年の絵画「人の子」では、男性の左目が見えている。ネクタイは、1964 年の《人の子》の真っ赤なネクタイと比べて淡いピンク色である。

 

また、この絵は男性の「肩」のクローズ アップが特徴的である。彼の背後にある青い背景を見てください。それは空ですか、それとも彼は肖像画の背景の前に座っていますか?