【美術解説】ゲルハルト・リヒター「ドイツ新欧州絵画の開拓者」

ゲルハルト・リヒター / Gerhard Richter

ドイツ新欧州絵画の開拓者


『Betty』(1988年)
『Betty』(1988年)

概要


生年月日 1932年2月9日
国籍 ドイツ
タグ 絵画、写真
スタイル 新欧州絵画
公式サイト http://www.gerhard-richter.com

ゲルハルト・リヒター(1932年2月9日-)はドイツの画家。アンゼルム・キーファー、ジグマー・ポルケ、ブラチャ・L・エッティンガーらとともに20世紀後半に登場した新欧州絵画の開拓者の1人とみなされている。

 

新聞や雑誌の写真を大きくカンバスに描き写し、画面全体をぼかした「フォト・ペインティング」、写真の上に絵具を描く「オーバー・ペインテッド・フォト」など、写真と絵画の意義や境界線を探求するのがリヒター作品の特徴である。ほかにガラスなども表現手段の1つとして利用する。

 

リヒターは非常に多彩なスタイルで、表現スタイルやコンセプトが一貫していないところから、ピカソやジャン・アルプと同じ系統と見なされている。

 

2012年10月、リヒターの「アプストラクテス・ビルト」はオークションで生存中のアーティストでは最高値の3400万ドルで落札された。2013年5月には、1968年作品「Domplatz, Mailand」がニューヨークで3700万ドルで落札。2015年2月にはロンドンのサザビーズのイブニングセールで4「アブストラクト・ビルド」が452万ドルで落札された。

 

『Firenze』(2000年)/ 写真の上に絵具を塗る「オーバー・ペインティング」。
『Firenze』(2000年)/ 写真の上に絵具を塗る「オーバー・ペインティング」。
『Albumfotos』(1962年) / 写真や雑誌や新聞の切り抜きを壁に貼り付けていく「アトラス」。
『Albumfotos』(1962年) / 写真や雑誌や新聞の切り抜きを壁に貼り付けていく「アトラス」。
「Fünfzehn Farben」(1966年) /モザイクのように多くの色を並べる「カラーチャート」。
「Fünfzehn Farben」(1966年) /モザイクのように多くの色を並べる「カラーチャート」。