NYの大手ロウブロウ系ギャラリーで日本的感性を持つアーティストのグループ展が開催される
概要
2015年4月4日から、アメリカ・ニューヨークにある新進気鋭にて最も有名なロウブロウ系ギャラリーの1つジョナサン・リヴァイン・ギャラリーにて、上田風子、山本タカト、草井裕子、平林貴宏らギャラリー小暮らの作家に焦点を当てたグループ展「Gallery Kogure Japanese Human Sensors」が開催される。
ジョナサン・リヴァイン・ギャラリーは、カリフォルニアや西海岸に比べるとマーケットが弱いアートワールドの中心ニューヨークで、果敢にロウブロウ・アートを普及させることに尽力している男気のあるギャラリーとして知られる。
ギャラリストのジョナサン・レヴァインが扱うアーティストで注目を集めたのはマーク・ライデン、シャグ、ジェフ・ソト、ゲイリー・ベイスマンと言ったロウブロウアート系の作家だ。
2005年1月に、レヴァインはカリフォルニアからマンハッタンのチェルシーの近くに移し『Jonathan LeVine Galley』でオープン。最初の展示は『Pop Pluralism』というタイトルで、レイ・シーザー、クレイトン兄弟、カミュ・ローズ・ガルシアの作品が紹介された。
そしてギャラリー小暮は、山本タカトや後藤温子など日本の幻想耽美系の作家を数多く抱えるギャラリーとしてよく認知されているが、ついにアメリカのロウブロウ系の大手ギャラリーと提携。これは大きな出来事である。
これまで、日本人アーティスト単独で海外のロウブロウ系ギャラリーと結びつくことはあったが、展示タイトルが「Gallery Kogure Japanese Human Sensors」となっていることからも分かるように、アーティスト名よりもギャラリー名がプッシュされている。また「Japanese」という単語も含まれており、「日本」を意識したグループ展であることも注意したい。Japanese Human Sensorsは「日本人の感性」といったようなかんじだ。
・関連ページ:Japanese Human Sensors - Curated by Gallery Kogure | Jonathan LeVine Projects | Artsy
■注釈
1:本企画の約1年後の2016年4月15日、ギャラリー小暮は「GALLERY KOGURE NY」 (Tribeca地区hpgrp gallery NY内)をオープンしている。
2:2017年にジョナサン・リヴァイン・ギャラリーは、ニューヨークのジャージー・シティのマナ・コンテポラリー内に移転コラボレーションやコミュニティに新たな焦点に据えた芸術市場の開拓を始める。より多角的な事業になるにともなって名称を「ジョナサン・リヴァイン・プロジェクト」に変更している。