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【作品解説】エゴン・シーレ「縞模様のドレスを着たエディス」

縞模様のドレスを着たエディス/ Edith with Striped Dress, Sitting

人形のような婚約者エディスの肖像


エゴン・シーレ《縞模様のドレスを着たエディス》
エゴン・シーレ《縞模様のドレスを着たエディス》

概要


作者 エゴン・シーレ
制作年 1915年
サイズ 20 x 15.8 cm
メディウム 紙に水彩、グワッシュ、クレヨン
所蔵者 レオポルド美術館

《縞模様のドレスを着たエディス》は、1915年にエゴン・シーレによって制作された油彩作品。妻エディスを描いている。これまでのヌード画と異なり、膝の上で両手を握り締めた控えめな座りポーズが特徴である

 

印象的な黒と白の縞模様のドレスは、身体のほとんどを覆い隠し、オリーブのセーターは髪の色合いに似ている。 襟元のポップな赤が彼女の唇と頬の赤みを際立たせ、淡いブルーの瞳とのコントラストを成している。

 

エディス・ハルムスとその妹アデーレ、そして両親は、シーレのアトリエがあるヒエツィンガー・ハウプトシュトラーセの向かいに住んでいた。

 

ハルムスとシーレは、シーレがモデルのウォーリーと交際していたにもかかわらず、1914年に2人は接近しはじめた。

 

もちろん、エディットがシーレとウォーリーとの関係を絶つよう力説したことは言うまでもないが、それはシーレにとって決して容易なことではなかった。

 

シーレはウォーリーに、年に一度は一緒に休暇を過ごすことを提案したが、ウォーリーには受け入れられなかった。1915年6月、エゴンとエディットの結婚式が行われた。

 

その4日後、シーレはプラハでの兵役に召集された。エディスは忠実な伴侶であり、しばしば彼のモデルとしてポーズをとっていた。

 

1918年10月28日、妊娠6カ月でスペイン風邪の犠牲となり、この世を去った。その3日後、同じ病気にかかったシーレも後を追う。