マルセル・デュシャンの作品一覧
代表作
《階段を降りる裸体No.2》は、1912年にマルセル・デュシャンによって制作された油彩作品。本作はパブロ・ピカソの《アヴィニョンの娘たち》と並んで、最も近代美術を代表する作品の1つと広くみなされている。(続きを読む)
《泉》は1917年にマルセル・デュシャンによって制作されたレディ・メイド作品。近代美術から現代美術、ヨーロッパ近代芸術からアメリカ現代美術、視覚的な芸術から観念的な芸術へと価値観が移行するターニングポイントとなる作品である。それゆえ作者のマルセル・デュシャンは「現代美術の父」「ダダイズムの父」とみなされている。(続きを読む)
《彼女の独身者によって裸にされた花嫁、さえも(通称:大ガラス)》は、1915年から1923年の8年の制作期間にわたって制作されたマルセル・デュシャンのオブジェ作品である。この作品は、鉛の箔、ヒューズ線、埃などの素材と2つのガラスパネルを使って制作されたものであり、偶然の要素、透視図法、緻密な職人的な技術や物理学、言語学的な要素が集約された非常に複雑な作品である。(続きを読む)
《1.水の落下、2.照明用ガス、が与えられたとせよ》はマルセル・デュシャンによるオブジェ作品。通称《遺作》。1946年から66年まで、ニューヨークの14番ストリートのアトリエでひそかにつくりつづけ、フィラデルフィア美術館に寄贈する旨の遺言を残したまま亡くなり、死後、公開された。(続きを読む)
《ローズ・セラヴィ、何故くしゃみをしない?》は、1921年にマルセル・デュシャンによって制作されたレディ・メイド作品。修正レディメイドの1つ。デュシャンのコレクターであるキャサリン・ドライヤーによる依頼で、彼女の妹のプレゼント用に制作された。(続きを読む)
《グリーンボックス》は1934年にマルセル・デュシャンによって制作されたメモ集作品。緑色のスウェードを貼った1つの箱の中に、1923年の作品《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》(大ガラス)の制作に関係するスケッチ、メモ類、写真などが整理されず、綴じられずに、ばらばらに保存された形式となっている。(続きを読む)
《アネミックシネマ》は1926年にマルセル・デュシャンによって制作された実験映像。マン・レイが撮影協力をしている。《ロトレリーフ》と呼ばれるデュシャンのドローイング作品を回転させたアニメーションで、10枚の「螺旋のある円盤」と9枚の「地口を書いた円盤」が、交互にひとつずつゆっくり回転しながら映しだされる。(続きを読む)
《L.H.O.O.Q》は1919年にマルセル・デュシャンによって制作された修正レディ・メイド作品。レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナリザ》の安物のポストカードに鉛筆で口髭と顎鬚を付け加えて、《L.H.O.O.Q》というタイトルを付けたものである。(続きを読む)
「ほどよい時期の小さい妹」は1911年にマルセル・デュシャンが制作した油彩作品。モデルは、当時13歳の妹のマグドレーヌ。肘掛け椅子に腰をおろし、身をかがめるような姿勢で、本をよみふけっているポーズを大きなタッチで極端にデフォルメして描いている。(続きを読む)
《なりたての未亡人》は1920年にマルセル・デュシャンによって制作されたオブジェ作品。フランス窓のミニチュアで、ペンキ塗りの木枠に8枚の黒い革がはめられている。デュシャンの扉・窓系作品の代表的なもの。ニューヨーク近代美術館が所蔵している。(続きを読む)
《ホワイト・ボックス》は1967年にマルセル・デュシャンが制作したオブジェ作品。79枚のメモを白いプレキシグラスの箱におさめたもの。ケースの表面には、《大ガラス》の水車の部分がシルク・スクリーンで刷られている。(続きを読む)
《トランクの箱》は1941年にマルセル・デュシャンによって制作され、出版された複製芸術作品。《大ガラス》をはじめデュシャンのさまざまな作品のミニチュア・レプリカ、写真、複製をおさめた革製のトランク。(続きを読む)
《裸体、汽車上の 悲しげな青年》は、1911年から1912年にかけてマルセル・デュシャンによって制作された油彩作品。デュシャンのセルフ・ポートレイト作品であり、1912年に発表した《階段を降りる裸体 No.2》の試験的作品。(続きを読む)
《花嫁》は1912年にマルセル・デュシャンによって制作された油彩作品。ミュンヘンに2ヶ月間滞在していた時期に描かれた作品群《処女 No.1》《処女 No.2》《処女から花嫁への移行》《花嫁》《飛行機》の1つに当たる。(続きを読む)
《処女から花嫁への移行》は、1912年にマルセル・デュシャンによって制作された油彩作品。《階段を降りる裸体 No.2》と《花嫁》の間の時期に描かれた作品で、ミュンヘンに2ヶ月間滞在していた時期に描かれた作品群《処女 No.1》《処女 No.2》《処女から花嫁への移行》《花嫁》《飛行機》の1つに当たる。(続きを読む)
《折れた腕の前に》は1915年のマルセル・デュシャンのレディ・メイド作品。「レディ・メイド」という名称で呼ばれた最初のオブジェ。1915年にニューヨークにいたデュシャンは金物屋で雪掻きシャベルを買い求め、その上に《折れた腕の前に》と書いた。(続きを読む)
「コーヒー挽き」は、1911年にマルセル・デュシャンによって制作されたドローイング作品。機械に関心を持ち始めたデュシャンの最初の作品であり、のちの「大ガラス」の最初の一歩となる記念的作品。デュシャンにとって機械と人間は、異質なものではなく、どちらもメカニカルな同質のものなのであるという考えが起こり始めて、作り始めた。(続きを読む)
《3つの停止原理》は1913にマルセル・デュシャンによって制作されたオブジェ作品。紺で塗られた3つのキャンバスそれぞれにひも、3枚のガラス板、3本曲線定規。《大ガラス》の上部、花嫁の一部。(続きを読む)
《Tu m'》は、1918年にマルセル・デュシャンによって制作された油彩作品。1913年の《チョコレート磨砕器 No.2》から5年ぶりに描いた油彩作品であり、デュシャン最後の油絵。この作品はデュシャンがそれまでしてきたことの集大成として、カタログの形で、視覚化されている。(続きを読む)