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【作品解説】サルバドール・ダリ「水面に象を映す白鳥」

水面に象を映す白鳥 / Swans Reflecting Elephants

最も有名なダブル・イメージ作品


概要


作者 サルバドール・ダリ
制作年 1937年
メディウム

カンヴァスに油彩

サイズ

51cm × 77cm

コレクション

個人蔵

《水面に象を映す白鳥》は、1937年にサルバドール・ダリによって制作された油彩作品。51cm×77cm。《ナルシスの変貌》と並んで、偏執狂的批判的方法(ダブルイメージ)で描かれた代表的な作品として知られている。

 

一見すると、三羽の白鳥が水辺に佇んでいる絵画であるが、水面に反映した白鳥の姿は象に見えるという内容。また、白鳥の後ろに描かれた枯れた木々は、水面に反映して象の足の部分になっている。

 

背景はスペイン、カタルーニャの秋の荒涼とした風景。湖を取り囲むグロテスクな渦を巻いた崖の描写は、水面の静けさと対照的になっている。崖にはポケットに手を入れて佇んでいる男性がいるが、おそらくこれはダリのポートレイトで絵全体はダリの心象風景を描いているのだろう。