死に際のカミーユ / Camille on Her Death Bed
モネが妻を描いた絵の中で最も衝撃的で切実な作品
概要
作者 | クロード・モネ |
制作年 | 1879年 |
サイズ | 90 cm × 68 cm |
メディウム | キャンバスに油彩 |
所蔵者 | オルセー美術館 |
《死に際のカミーユ》は、1879年にクロード・モネによって制作された油彩作品。
モネが妻を描いた絵の中でも最も衝撃的な作品であり、最も切実な作品。カミーユとクロードの真の優しさ、揺るぎない愛を表現している。
カミーユは晩年、出産に伴う消化不良症などの病気を患い、大きな苦しみを味わい、32歳の若さで亡くなった。モネは深い悲しみに包まれながら、この複雑な作品を制作した。
カミーユは、フランスの画家クロード・モネの最初の妻である。モネをはじめ、ルノワール、マネなど多くの画家がカミーユを題材に制作している。1875年の《パラソルを差す女》や、1876年の《ラ・ジャポネーズ》でモデルになっている女性である。
カミーユはモネとの間に二人の息子をもうけた。1870年6月28日、カミーユとモネは結婚した。カミーユは18歳のときにクロード・モネと出会い、恋に落ちた。
そして、売れない25歳の才能ある画家と暮らすために、立派な両家の家を出た。モネの子を産むと、クロードとカミーユの両方の家族から勘当された。
《死に際のカミーユ》は、モネの印象派の風景画と大差はない。モネが描いた海景やノートルダム寺院の絵のように、時間とともに変化する色彩のはかないニュアンスを捉えている。
しかし、この作品はにおけるカミーユは「クロードの風景」画である。この絵を描くにあたって、モネは友人に次の話している。
「私の日々の執着、喜び、苦悩を知ることはできないだろう...私はかつて、そして今もとても大切にしている女性の死に際にいた...気がつくと私は(彼女の)悲惨な表情を見つめ、自動的に「光の比率」などを確認しようとしたのだ」
モネの絵に対するひたむきな姿勢が伝わってくる。
■参考文献
・https://www.claude-monet.com/camille-monet-on-her-deathbed.jsp、2022年1月12日アクセス
・https://blog.sevenponds.com/soulful-expressions/camille-on-her-death-bed-by-impressionst-claude-monet-1879、2022年1月12日アクセス