【美術解説】 2006年にロサンゼルスで開催されたバンクシーの個展「かろうじて合法」

かろうじて合法 / Barely Legal

2006年にロサンゼルスで開催されたバンクシーの個展


概要


関連人物 バンクシー
制作年 2006年
場所 カリフォルニア州ロサンゼルス
関連ページ https://banksyunofficial.com/tag/banksy-barely-legal/

「かろうじて合法」は2006年にカリフォルニア州ロサンゼルスにある産業倉庫で開催されたバンクシーの個展。2006年9月16日の週末に無料ショーが開催された。

 

37歳のインド象「Tai」が展示物の1つとして設置され、象の身体に周囲の部屋の壁紙にあわせて絵柄が描かれた。

 

展示では多くの人が無視している貧困などの重要な問題に目を向けることを意図しており、「問題があっても、誰もその問題について触れようとしない」という英語の慣用句「Elephant in the room」のメタファーとして、象を設置した。

 

動物管理局から事前に象の展示に出品する許可を得ていたものの、動物保護団体の活動から苦情を受け、展示の最終日には象のペインティングは消えていた。

 

象の所有者は虐待の主張を拒否し、この象はさまざまな映画に出演しており、身体を化粧されていることに慣れていると話した。

 

 

ディズニーランドに赤い囚人服の人形を設置


また、ロサンゼルス滞在中バンクシーはまたアナハイムにあるディズニー・ランドで作品を設置した。

 

バンクシーは乗り物の1つビッグサンダーマウンテン鉄道の敷地にグァンタナモ米軍基地の拘留キャンプの赤い囚人服を着た人形を設置した。関係者が気づくまで90分ほどそのままだった。

 

バンクシーの広報はこの人形について、キューバで物議をかもしている拘留所内にいるテロリスト容疑者の苦境を表現したものだと話している。

 

また、展覧会ではバンクシーが実際にテーマパーク内に人形を設置しているところを撮影したビデオも上映された。


■参考文献

https://en.wikipedia.org/wiki/Barely_Legal_(Banksy)、2019年9月9日アクセス

https://banksyunofficial.com/tag/banksy-barely-legal/、2019年9月9日アクセス