3つの停止原理 / 3 standard stoppages
缶詰にされた偶然
概要
作者 | マルセル・デュシャン |
制作年 | 1913年 |
メディウム | キャンバス、ひも、ガラス板、曲線定規など |
サイズ | 28.2 x 129.2 x 22.7 cm |
コレクション | ニューヨーク近代美術館 |
《3つの停止原理》は1913にマルセル・デュシャンによって制作されたオブジェ作品。紺で塗られた3つのキャンバスそれぞれにひも、3枚のガラス板、3本曲線定規。《大ガラス》の上部、花嫁の一部。
デュシャンは、1メートルの長さのひもを、1メートルの高さから水平に落とし、それを3回繰り返した。そして、そのときにできた曲線にゆがんだ状態のまま、3本のひもをそれぞれキャンバスにニスで固定した。このキャンバスに貼り付けた1メートルのひもは、横から水平に眺めると、縮んだ1メートルになってしまう。
この3本の固定されたひもから、そのゆがんだ線にそって切り取られた3本の木製の曲線定規が作られた。この木製定規は、クロケットのスティックを入れる箱に収められた。
これをデュシャンは「缶詰にされた偶然」と呼んだが、「論理的な現実」に対するものとして「純粋な偶然」を選び出そうと考えたという。
■参考文献
・マルセル・デュシャン展 高輪美術館 西武美術館