【美術解説】アートバーゼル香港 2015

アート・バーゼル香港2015


世界最大級のアートフェア「アートバーゼル香港2015」が3月15日から17日まで、香港会議展覧中心(香港コンベンション&エキシビションセンター)にて開催される。


アートバーゼル香港2015は、アートバーゼルの最新のアートフェア。参加するギャラリーの半分がアジアと太平洋地域の国々の出身。世界各地で活動するアーティストにとってのポータル的な役割も果たしており、国際的なアートワールドにおいて重要な役割を持ったイベントに成長している。


東洋と西洋のゲートウェイとして知られる香港は、世界で最も活力のある国際都市に位置づけられている。広大な水平線と賑やかなビクトリ・ハーバーの港湾都市は、21世紀を代表すると大都市といえるだろう。多くの博物館、コンサートホール、パフォーマンススペースに加えて、文化の坩堝の香港には無限の可能性が与えられた場所である。

アートバーゼール香港2015年の構成


アート・バーゼル香港2015は、「Galleries(ギャラリーズ)」「Insights(インサイツ)」「Discoveries(ディスカバリーズ)」「Encounters(エンカウンターズ)」「Film(フィルム)」「 Magazines(マガジン)」の6つの展示セクションで構成され、各セクションには、美術館レベルの芸術家の最新作や巨匠の作品が展示される。

 

「Galleries(ギャラリーズ)はメイン会場で、世界中から170もの近現代美術を扱う企画画廊が参加し、20世紀と21世紀の作家の絵画や彫刻、ドローイング、インスタレーション、写真、ビデオ、エディション作品などの展示・販売が行われる。

 

「Insights(インサイツ)」はアートバーゼル香港特別企画。アジアおよび太平洋周辺スペースを持つギャラリーがキュレーションする展示だ。「Discoveries(ディスカバリーズ)」は、今、世界で最も注目を集める新進アーティストを個展、二人展形式で紹介する。「Encounters(エンカウンターズ)」ではキュレーターによる大規模彫刻作品やインスターレション作品が展示。「 Magazines(マガジン)」は美術メディアの物販エリアだ。

 

香港市内の各地で連動企画が開催


また、フェアにあわせて、香港市内にあるさまざまなアートギャラリーや文化施設において特別展示やイベントが開催される。注目は奈良美智関連の展示。奈良美智香港初個展であり、20年分の回顧展的な「Life is Only One」が、2015年3月6日よりアジア・ソサエティ・香港される。

 

さらに、ペース・ギャラリー香港でも連動して3月13日から奈良美智の個展「stars」が開催される。こちらは2013年にペースギャラリー・ニューヨークで奈良の初めての個展が開催されて以来、2度目の個展となる。

異文化交流が魅力のアートフェア


アート・バーゼル 香港では、コレクター芸術家ディーラーキュレーター批評家アート愛好家たちにとってのダイナミックな異文化交流機会を提供し、それはこのフェアとこの街のみが提供する強烈な体験となるだろう。

作品の質に信頼できるアートフェア


アート・バーゼルの運営理念として、参加するギャラリーが視覚芸術の発展と振興において重要的な役割を果たす理念に強くのっとって運営されている。訪問者に対してさまざまなタイプの展示を鑑賞する機会を与えるよう注意深く企画されている。

 

たとえば「Galleries(ギャラリーズ)」への参加も難しい。応募条件として3年以上の画廊経営キャリアが必要な上、全体的なギャラリー経営プログラムの審査が行われることになる。日本のギャラリーは、スカイ・ザ・バスハウス、小山登美夫ギャラリー、ミヅマアートギャラリー、オオタファインアーツなどが20ほどギャラリーが参加できている。参加ギャラリー一覧詳細

アートバーゼル香港 2014年 プレビュー