エリザベス・マクグレイス / Elizabeth McGrath
私の暗い物語
概要
エリザベス・マクグレイス(1971年生まれ)はアメリカ、カリフォルニア在住の画家、彫刻作家、アニメーション作家、ロウブロウ・アーティスト。リズ・マクグレイス名義のときもある。
敬虔なキリスト教一家で育てられた業の深い暗い人生を作品に反映しており、愛称は「ブラッドバス・マクグレイス」。パンクバンドのフライヤー作成やミニコミを通じて徐々に知名度を高める。
またロサンゼルスで活動しているバンド「Miss Derringer」のリードボーカルであり、彼女の夫はロウブロウアーティストのモーガン・スレイドでMiss Derringerの作詞を担当している。
略歴
幼少期
マクグレイスは、父は僧侶のたまご、母も尼僧のたまごという、厳格を絵に描いたようなキリスト教一家に生まれた。
13歳のときに、両親に「野生動物公園に連れて行ってあげるから」とだまされ、有刺鉄線で囲われたキリスト教の寄宿舎に強制的に入寮させられる。そして、聖書の言葉が絶えず聞こえてくる狭苦しい独房でまる1年以上を過ごした。
その際の、聞くだけでも発狂しそうな恐怖の思い出をインタビューされる機会にたびたび語っており、絶えずフラッシュバックするトラウマ体験などが創作の源となっている。
バンド活動
歌手マドンナなども利用するロサンゼルスの有名下着店「Trashy Lingerie」でアクセサリー製作担当として働くかたわら、パンクファンジン「Censor This」を発行する。パンクバンドだけでなく車椅子の宇宙物理学者スティーブン・ホーキングなどのインタビューを掲載している。ボーカルを担当したパンクバンド「Tongue」の活動などを通じてLAパンク界で広く知られた。
また、今もYouTubeなどを通して見ることができる「Sepultura」のプロモーション用人形アニメ「Ratamahatta」の監督をはじめ、音楽やCM映像の制作にも広くかかわっており、バンドメンバーの肉体そのものを操り人形のようにオモチャにしてその年のMTV2音楽ビデオ賞を受賞した「Mudyane」の「Dig」のメーキャップを担当するなど、活動の中心には常に音楽があり、現在のバンド「Miss Derringer」では「ゴス・カントリー」という前人未到のポップスジャンルに突入している。
人形、お絵描き、ファッション、映像、音楽と、多彩なジャンルで才能を示しながら脱皮と変身を繰り返しているように見えて、底流に流れている、旅回りのフリーク動物ショウをとりしきる幽霊女座長の心意気に少しのゆらぎもみえないのがリズ・マクグレイスの強みだ。
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